マンジャロの用量ガイド|2.5mg〜15mgの段階的増量と選び方

2026/9/7

マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は、用量によって効果も副作用の出方も変わる薬です。だからこそ、正しい用量の知識が欠かせません。本記事では添付文書の情報をもとに、マンジャロの用量体系と段階的な増量の考え方を解説します。

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マンジャロ(チルゼパチド)とは

マンジャロ(チルゼパチド)は、GLP-1受容体とGIP受容体の両方に作用する「デュアルアゴニスト」と呼ばれる注射薬です1。投与は週1回、皮下注射で行います。

日本では2022年9月26日に2型糖尿病の治療薬として製造販売承認を取得しています1。

重要な注意点として、マンジャロの日本における承認適応は2型糖尿病のみです。 肥満症やダイエット目的での使用は適応外使用であり、自由診療に該当します1。同じ成分のチルゼパチドには、「ゼップバウンド」という別の商品名の薬もあります。こちらは日本でも肥満症治療薬として2024年12月27日に製造販売承認を取得し、2025年3月19日に薬価収載(保険適用)、同年4月11日に発売されました(2026年5月18日には中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の適応も追加)。ただしゼップバウンドとマンジャロは別製品です。マンジャロを肥満症目的で使う場合は、引き続き自由診療となります。

マンジャロの用量一覧|2.5mg〜15mgの6段階

マンジャロには以下の6種類の用量規格があります1。

用量 区分
2.5mg 開始用量
5mg 維持用量
7.5mg 維持用量
10mg 維持用量
12.5mg 維持用量
15mg 維持用量(最大用量)

開始用量:2.5mg

マンジャロの投与は、すべての患者さんにおいて2.5mgから開始します1。この開始用量は、身体を薬に慣らすための導入期間です。2.5mgの段階は4週間以上継続し、この期間で忍容性(薬への体の適応)を確認します。

維持用量:5mg〜15mg

4週間以上2.5mgを投与した後、維持用量へと移行します。最初の維持用量は5mgです1。

5mgで十分な効果が得られない場合は、医師の判断により段階的に増量します。増量は4週間以上の間隔をおいて行い、7.5mg、10mg、12.5mg、15mg(最大用量)まで段階を踏んで調整します。ただし、すべての患者さんが最大用量まで増量する必要があるわけではありません。効果と副作用のバランスを見ながら、適切な用量が決定されます。

増量スケジュールの目安

一般的な増量スケジュールは以下のとおりです1。

  1. 2.5mgを4週間以上投与(開始用量)
  2. 5mgへ増量(最初の維持用量)
  3. 効果不十分な場合、4週間以上の間隔で7.5mg → 10mg → 12.5mg → 15mgと段階的に増量

増量のタイミングや可否は、必ず医師が判断します。血糖値やHbA1cの推移、体重変化、副作用の状況といった要素を踏まえ、増量・維持、場合によっては減量が判断されます。

副作用(特に消化器症状)が強く出ている場合は、現在の用量でしばらく様子を見るか、増量を見送ることもあります1。

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用量と副作用の関係

主な副作用と対処法

マンジャロで最も報告頻度の高い副作用は、悪心(吐き気)・嘔吐・下痢などの消化器症状です1。これらの症状は用量依存的に発現しやすい傾向があるとされています。

段階的な増量スケジュールが設定されている理由のひとつは、こうした消化器症状の発現を最小限に抑えるためです。2.5mgという低用量から開始し、体を徐々に慣らしていくことで、副作用のリスク軽減を図っています。

消化器症状の多くは投与開始時や増量時に出やすく、継続するにつれて軽減する傾向があるとされています。ただし個人差があるため、症状が続く場合や日常生活に支障がある場合は、早めに担当医に相談してください。

注意が必要な副作用

マンジャロの使用にあたっては、以下の重大な副作用にも注意が必要です1。

  • 急性膵炎:強い腹痛、背部痛、嘔吐などの症状があれば直ちに受診してください
  • 胆嚢関連事象:胆石症、胆嚢炎などの報告があります
  • 低血糖:特にSU薬やインスリンと併用している場合にリスクが高まります1

また、米国FDA有害事象報告システム(FAERS)のデータ分析では、チルゼパチドにおいて注射部位反応や不適切な用量での使用に関する報告が確認されています2。正しい用量を守り、適切な注射手技で投与することが重要です。

禁忌(使用できない方)として、マンジャロの成分に対する過敏症の既往歴がある方、および糖尿病性ケトアシドーシスの方は投与が禁止されています1。

日本での承認状況と自由診療について

繰り返しになりますが、マンジャロの日本における保険適用は2型糖尿病のみです1。

メディカルダイエットや肥満症治療を目的としてマンジャロの処方を受ける場合、それは適応外使用(自由診療)に該当します。自由診療では健康保険が適用されないため、費用は全額自己負担となります。

オンラインクリニック等でマンジャロを肥満治療目的に処方するケースがありますが、この場合も適応外使用であることを十分に理解した上で、医師とリスク・ベネフィットについてよく相談してください。

用量選びで知っておくべきポイント

マンジャロの用量に関して、以下のポイントを押さえておくことが大切です。

  • 自己判断での増量・減量は絶対に行わないでください。 用量の変更は必ず医師の指示に基づいて行います1
  • 副作用が強い場合は無理に増量しない。 消化器症状が強い場合は、現在の用量で様子を見ることも選択肢です
  • 禁忌に該当しないことを事前に確認する。 過敏症の既往歴や糖尿病性ケトアシドーシスの有無を必ず申告してください1
  • 「高い用量 = より良い効果」とは限りません。 個人の状態に合った最適な用量は患者さんごとに異なります

よくある質問(FAQ)

Q. マンジャロは最初から高用量で始められますか?

いいえ。マンジャロはすべての患者さんにおいて2.5mgから開始することが定められています1。安全性の観点から4週間以上の間隔をおいて段階的に増量する必要があり、いきなり高用量から投与を始めることはありません。

Q. マンジャロの用量を増やすと副作用は強くなりますか?

消化器症状(悪心・嘔吐・下痢など)は用量が高くなるにつれて発現しやすくなる傾向が報告されています1。ただし、段階的に増量することで身体が徐々に適応し、副作用が軽減されることも期待されます。副作用の出方には個人差があるため、増量の際は必ず医師とご相談ください。

Q. マンジャロは肥満治療(ダイエット目的)に保険適用されますか?

日本においてマンジャロの保険適用は2型糖尿病のみです1。ダイエットや肥満治療を目的とした使用は適応外の自由診療に該当し、費用は全額自己負担となります。

Q. マンジャロの用量は自分で変更してもいいですか?

自己判断での用量変更は厳禁です。必ず処方医の指示に従ってください1。不適切な用量での使用は有害事象のリスクを高める可能性があり、実際にそうした報告も確認されています2。


免責事項

  • 本記事は情報提供を目的としており、特定の治療を推奨するものではありません。
  • マンジャロの使用にあたっては、必ず医師の診察・処方を受けてください。
  • 肥満症目的でのマンジャロの使用は日本では適応外使用(自由診療)です。
  • 本記事の情報は執筆時点のものであり、最新の添付文書・ガイドラインを必ずご確認ください。
  • 体調に異変を感じた場合は、速やかに医療機関を受診してください。

出典

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マンジャロ(適応外使用)に関する重要事項

ユアクリで扱うマンジャロ(チルゼパチド)を肥満・ダイエット目的で用いる場合の前提です。

  • 痩身(肥満・ダイエット)は国内で承認された効能ではありません(適応外使用)
  • 個人輸入ではなく、医師の診察にもとづく国内承認品の個別処方でお渡しします
  • 国内には肥満症で承認された医薬品(ウゴービ=セマグルチド、ゼップバウンド=チルゼパチド)が別に存在します
  • 諸外国の安全性等の情報は、国内承認薬と同水準に整理されていない場合があります
  • 適応外使用のため、医薬品副作用被害救済制度の対象外です
  • 主な副作用に吐き気・嘔吐・下痢・便秘などの消化器症状があり、低血糖等のリスクもあります。効果や副作用には個人差があり、医師の診察が前提です

参考文献


  1. 日本イーライリリー株式会社.「マンジャロ皮下注アテオス」電子添文(添付文書). 医薬品医療機器総合機構(PMDA)医療用医薬品情報. https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/rdDetail/iyaku/2499422G1024_1 (2026年9月23日確認) ↩↩↩↩↩↩↩↩↩↩↩↩↩↩↩↩↩↩↩

  2. Hindi A, Mekkawy M, Shokr H. Psychiatric Adverse Events and Administration Challenges Associated with GLP-1 Receptor Agonists for Weight Loss: A Real-World Analysis. Pharmaceuticals (Basel). 2026;19(3):365. doi:10.3390/ph19030365. PMID: 41901212.(FDA有害事象報告システムの不均衡分析)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41901212/ ↩↩

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