ファウンダヨとオゼンピックの違い|減量効果・副作用・使い方を比較
2026/10/19
ファウンダヨとオゼンピックは、いずれもGLP-1受容体に作用する薬ですが、有効成分と使い方が異なります。毎日飲むファウンダヨと、週1回注射するオゼンピックでは、減量効果と副作用を調べた試験の条件も違います。両薬を同じ条件で直接比べた試験成績は、2026年10月19日の確認では見つかっていません。
「どちらが痩せるか」「副作用が少ないのはどちらか」を考えるために、体重変化と症状の頻度を試験ごとに示します。オゼンピックと、同じ成分の肥満症治療薬ウゴービは、別製品として区別します。
ファウンダヨとオゼンピックの基本的な違い
| 比較項目 | ファウンダヨ | オゼンピック |
|---|---|---|
| 有効成分 | オルホルグリプロン | セマグルチド |
| 薬の使い方 | 米国では毎日1回の内服 | 国内では週1回の皮下注射 |
| 減量効果の参考にする試験 | ACHIEVE-3、52週 | SURPASS-2のセマグルチド1mg群、40週 |
| よくある胃腸症状 | 吐き気・下痢・嘔吐・便秘など | 吐き気・下痢・嘔吐・便秘など |
| 国内の位置づけ | 肥満症で申請済み。承認・発売の公式発表は未確認 | 2型糖尿病で承認。減量目的は適応外使用 |
ファウンダヨは米国販売名Foundayoのカタカナ表記です。有効成分はオルフォルグリプロンとも表記されます。日本の販売名がFoundayoになるかは、今回確認できていません。1 2 3
臨床試験で報告された体重の変化
ここでは、いずれも2型糖尿病患者を対象とした研究を使います。糖尿病のない人や正常体重の人の減量結果ではありません。体重は、途中で治療をやめた人や追加の糖尿病薬を使った人も含めて、効果を推定した解析の値です。
ファウンダヨ側の体重変化:ACHIEVE-3
メトホルミン(糖尿病の飲み薬)で血糖管理が不十分な2型糖尿病の成人1,698人を対象とした52週の試験です。比較薬は飲み薬の経口セマグルチドであり、注射薬のオゼンピックではありません。1
| 試験用カプセルの用量 | 52週の平均体重変化率 | 52週の平均体重変化量 |
|---|---|---|
| オルホルグリプロン12mg | −6.1% | −6.2kg |
| オルホルグリプロン36mg | −8.2% | −8.1kg |
薬の吸収を調べた研究では、試験用カプセル12mgは米国販売錠9mg、カプセル36mgは錠剤17.2mgに相当します。この記事では試験用カプセルの用量を示しています。他の薬への換算や、服用量の自己判断には使えません。4
オゼンピック側の体重変化:SURPASS-2
SURPASS-2は、メトホルミンで血糖管理が不十分な2型糖尿病患者1,879人を無作為に割り付けた40週の試験です。皮下注セマグルチド1mgを、チルゼパチドと比較しました。5
| 薬剤・用量 | 40週の平均体重変化量 |
|---|---|
| 皮下注セマグルチド1mg、週1回 | −5.7kg |
この結果は1mg群の値です。オゼンピックの導入期の0.25mgや、通常の維持用量0.5mgで同じ減量が起こると示したものではありません。2
52週の−8.1kgと40週の−5.7kgの差を計算して、ファウンダヨのほうが何kg多く痩せると判断することはできません。同じ薬でも、用量、開始時の体重、血糖の状態、評価期間によって平均体重変化は変わります。
副作用の頻度と、中止した人の割合を確認する
副作用が気になるときは、症状の種類と頻度、治療中止に至った割合を分けて読みます。以下は、薬との因果関係が確定していない不調も含む「有害事象」の報告です。
ファウンダヨ側:52週のACHIEVE-3
| 指標 | 試験用12mg | 試験用36mg |
|---|---|---|
| 胃腸の有害事象があった人 | 59% | 58% |
| 有害事象で治療を中止した人 | 8.7% | 9.7% |
胃腸症状の割合は原著抄録、中止割合は同試験の公式結果に基づきます。1 6
オゼンピック側:40週のSURPASS-2、1mg群
| 指標 | 皮下注セマグルチド1mg |
|---|---|
| 吐き気 | 17.9% |
| 下痢 | 11.5% |
| 嘔吐 | 8.3% |
| 便秘 | 5.8% |
| 胃腸の有害事象全体 | 41.2% |
| 有害事象で治療を中止した人 | 4.1% |
安全性解析集団469人の値です。中止割合は原著Table 2、症状別の割合は同試験の国内申請資料でも確認できます。5 7
別試験の58%と41.2%から、「オゼンピックのほうが副作用が少ない」と結論づけることはできません。 期間や対象者に違いがあるほか、個々の症状の程度や続く期間も重要です。一人に複数の症状が出る場合があるため、吐き気・下痢・嘔吐・便秘の割合を足して全体の割合にはしません。
受診を急ぐ症状と、併用薬の確認
強い腹痛が続く、嘔吐が止まらない、水分が取れない、腹部が強く張るといった場合は医療機関へ相談してください。国内のオゼンピック添付文書では、低血糖、急性膵炎、胆嚢・胆管の障害、イレウスなどが重大な副作用として記載されています。インスリンや一部の糖尿病薬との併用では、低血糖のリスクにも注意が必要です。2
Foundayoの米国添付文書にも、膵炎、重い胃腸障害、脱水による腎障害などへの注意があります。まれな重大リスクは、よくある症状の頻度表だけで判断しないことが大切です。8
オゼンピックとウゴービの減量データを混同しない
オゼンピックとウゴービは、どちらもセマグルチドを成分とします。ただし、オゼンピックの国内適応は2型糖尿病、ウゴービは一定の条件を満たす肥満症で、製品の用量や承認条件も異なります。2 9
ウゴービの肥満症試験の体重減少率を、オゼンピックの効果として示すことはできません。また、飲み薬のリベルサスとオゼンピックも、同じ成分だからといって同じ用量・同じ減量効果にはなりません。ファウンダヨとリベルサスの直接比較は、別の記事で整理しています。
「オゼンピック皮下注2mg」という国内の製品名も、毎回2mg注射する意味ではありません。2mgは1筒に含まれる量です。国内添付文書の1回投与量とは区別してください。2
使いやすさ・費用・利用できる条件も比べる
| 確認項目 | ファウンダヨ | オゼンピック |
|---|---|---|
| 日々の管理 | 毎日の内服 | 週ごとの注射日と注射手技 |
| 服用・注射時の食事条件 | 米国では食事の有無を問わず服用 | 食事の時間にかかわらず注射可能 |
| 保管の基本 | 米国添付文書では20〜25℃ | 未使用時は2〜8℃、凍結を避ける |
| 国内価格の比較 | 国内価格の公式発表を確認できていない | 自由診療の費用は医療機関や処方内容で異なる |
オゼンピックは、使用開始後には未使用時と保管条件が変わります。持ち運びや使用できる期間は、製品の説明を確認してください。毎日の服薬を続けやすいか、週1回の注射を管理できるかも、治療を相談する際の判断材料になります。2 8
妊娠・授乳の予定や、経口避妊薬を含む併用薬は医師に伝えてください。Foundayoの米国添付文書では、経口避妊薬の使用者に、開始後と増量後それぞれ30日間、ピル以外の避妊法への変更、またはコンドームなどの追加を勧めています。8
2026年10月19日の確認では、オルホルグリプロンは肥満症について国内申請済みですが、国内承認・発売・価格の公式発表は確認できていません。3
よくある質問
ファウンダヨとオゼンピックでは、どちらが痩せますか?
今回確認した資料では、両薬を直接比べた成績は見つかっていません。別試験の平均体重変化は紹介できますが、それだけで個人に合う薬や効果の優劣は決められません。
飲み薬のファウンダヨのほうが副作用は軽いですか?
飲み薬であることは、副作用が軽いことを意味しません。胃腸症状と治療中止は内服薬でも報告されています。症状が出た経験、食事や水分が取れているかなどを医師に伝えてください。6 8
オゼンピックとファウンダヨを併用できますか?
自己判断で併用しないでください。Foundayoの米国添付文書では、ほかのGLP-1受容体作動薬との併用は推奨されていません。切り替える場合にも、現在の薬と用量、最後に使用した日を医師に伝えて相談してください。8
ユアクリで両薬を処方していますか?
ユアクリで取り扱っているのはマンジャロです。ファウンダヨとオゼンピックは取り扱っていません。マンジャロの減量目的の使用も適応外使用・自由診療であり、医師の診察と判断が前提です。
ユアクリのマンジャロ診療に関する重要事項
マンジャロを減量目的で使う診療は、国内で承認された効能から外れる適応外使用・自由診療です。国内承認品を医師の診察に基づいて処方し、個人輸入品は使用しません。国内には、肥満症の適応で承認されたウゴービやゼップバウンドが別にあります。
料金ページの掲載例は、マンジャロ2.5mg・4本15,400円(税込)、初診料・再診料・送料0円です(2026年10月19日確認)。治療は週1回の皮下注射で、用量・処方量・治療期間は医師の判断により異なります。最新の費用と契約条件は料金ページで確認してください。
主なリスクは吐き気・嘔吐・下痢・便秘、低血糖、膵炎などです。適応外使用に伴う健康被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象とならない場合があります。PMDAの救済制度の説明も確認し、気になる点は診察で相談してください。
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出典
- Lilly. ACHIEVE-3詳細結果・Full Results表(2026年2月26日)。https://investor.lilly.com/node/53961
- PMDA. オゼンピック電子添文(2026年5月改訂)、3、4、6、11、20節。https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/620023_2499418G4027_1_07
- 中外製薬. 2026年第2四半期決算説明会資料、19ページ(2026年7月24日)。https://www.chugai-pharm.co.jp/cont_file_dl.php?f=FILE_5_77.pdf&rep=119%2C77&src=%5B%250%5D%2C%5B%251%5D
- オルホルグリプロンの試験用カプセルと錠剤の生物学的同等性研究(2026年)。https://dom-pubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/dom.70783
- Frías JP, et al. SURPASS-2. N Engl J Med. 2021;385:503–515. doi:10.1056/NEJMoa2107519. 体重はtreatment-regimen解析、安全性はTable 2。https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2107519
- Rosenstock J, et al. ACHIEVE-3. Lancet. 2026;407:1147–1160. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41765029/
- PMDA. チルゼパチド申請資料2.7.4、109ページ(PDF120ページ)、表2.7.4.4-5。https://www.pmda.go.jp/drugs/2022/P20221014001/530471000_30400AMX00420_K101_1.pdf#page=120
- FDA. Foundayo米国添付文書(2026年7月改訂)、1、2、5、8、16節。https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2026/220934s003lbl.pdf
- 日本糖尿病学会等. GLP-1受容体作動薬等の適正使用に関する声明、PMDA掲載。https://www.pmda.go.jp/files/000275251.pdf