マンジャロの日本での承認状況|保険適用と自由診療の違い
2026/9/7
マンジャロ(チルゼパチド)の日本での承認状況を解説。2型糖尿病への保険適用と、肥満症・ダイエット目的の自由診療の違い、費用負担の仕組み、海外との承認状況の差を、PMDAの公式情報に基づいてまとめています。
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マンジャロの日本での承認状況
マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は、2022年9月に日本のPMDA(医薬品医療機器総合機構)より2型糖尿病の治療薬として製造販売承認を取得しました1。
GLP-1受容体とGIP受容体の両方に作用する「デュアルアゴニスト(二重作動薬)」に分類される注射薬で、週1回の皮下注射で投与されます1。
ここで押さえておきたいのは、日本におけるマンジャロの承認適応が2型糖尿病に限られることです。肥満症やダイエット目的での使用は、承認適応に含まれていません。
保険適用の範囲|2型糖尿病のみが対象
マンジャロが日本の公的医療保険で適用されるのは、2型糖尿病の治療に限定されます1。
保険診療で使う場合、次の流れをたどります。
- 医師が2型糖尿病と診断し、マンジャロの処方が適切と判断する
- 健康保険が適用され、患者の自己負担は1〜3割となる
- 定期的な通院・血液検査等による治療管理が行われる
2型糖尿病の患者さんが医師の処方に基づいてマンジャロを使う場合、通常の保険診療として治療を受けます。
自由診療とは|肥満症目的での使用
マンジャロを肥満症やダイエット目的で使用する場合は、日本では承認適応外の使用(いわゆる「適応外使用」)に該当します1。
適応外使用の場合、公的医療保険は適用されず、自由診療(全額自己負担)となります。
自由診療でマンジャロを使うなら、次の4点を確認しておく必要があります。
- 費用は全額自己負担: 薬代・診察料・検査費用のすべてが保険適用外
- 費用はクリニックにより異なる: 自由診療の価格は各医療機関が独自に設定するため、同じ薬剤でもクリニックごとに金額が異なります
- 医師の判断が必要: 自由診療であっても、医師の診察・処方が必要です。個人輸入等は安全性の観点から推奨されません
- 副作用が生じた場合のリスク: 適応外使用で副作用が生じた場合、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる可能性があります
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保険診療と自由診療の違いを比較
マンジャロの使用は、保険診療と自由診療とで費用負担の構造がまったく異なります。両者の違いを次の表にまとめました。
| 項目 | 保険診療(2型糖尿病) | 自由診療(肥満症・ダイエット) |
|---|---|---|
| 対象疾患 | 2型糖尿病 | 肥満症・ダイエット目的(適応外) |
| 保険適用 | あり | なし |
| 自己負担 | 1〜3割 | 全額(10割) |
| 費用の目安 | 保険点数に基づく | クリニックにより異なる |
| 副作用救済制度 | 対象 | 対象外の可能性あり |
| 処方条件 | 2型糖尿病の診断 | 医師の判断による |
注意: 日本の医療制度では、同一の診療において保険診療と自由診療を併用する「混合診療」は原則として認められていません。マンジャロを自由診療で使用する場合、その診療全体が自由診療扱いとなる点にご注意ください。
ゼップバウンド(Zepbound)との違い|国内承認の全体像
マンジャロと同じ有効成分であるチルゼパチドは、ゼップバウンド(Zepbound)という商品名で肥満症治療薬として、日本でも別途承認されています。2025年3月19日に保険適用、同年4月11日に発売され、2026年5月には閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の適応も追加されました1。
つまり、日本でのチルゼパチド承認は、次の2つの商品名・適応にまたがっています。
- マンジャロ(Mounjaro): 2型糖尿病治療薬(2022年9月承認)
- ゼップバウンド(Zepbound): 肥満症治療薬(2025年3月保険適用・別製品)
当院が処方するのはマンジャロ(2型糖尿病用の承認製剤)であり、肥満症治療薬として承認されたゼップバウンドとは別製品です。 そのため、マンジャロを肥満症・ダイエット目的で使用する場合は、引き続きマンジャロの適応外使用(自由診療)という形になります。
マンジャロの主な副作用と禁忌
マンジャロを使うときは、保険診療・自由診療のどちらであっても、副作用と禁忌をあらかじめ押さえておく必要があります。
主な副作用
マンジャロの添付文書には、主な副作用として次の内容が記載されています1。
- 消化器症状: 悪心(吐き気)・嘔吐・下痢(特に投与初期に多い)
- 低血糖: SU薬・インスリンとの併用時に注意
- 急性膵炎: 重大な副作用として報告
- 胆嚢関連事象: 胆石症・胆嚢炎
消化器症状は、段階的な増量を守ることで軽減できる場合があります。症状が気になる場合は、速やかに処方医に相談してください。
禁忌(使用できない方)
以下に該当する方には、マンジャロは処方できません1:
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴がある方
- 糖尿病性ケトアシドーシスの方
まとめ
マンジャロ(チルゼパチド)の日本での承認状況と、保険適用・自由診療の違いを次のように整理できます。
- 承認状況: 2022年9月に2型糖尿病の治療薬として承認済み
- 保険適用: 2型糖尿病の治療のみ(1〜3割負担)
- 肥満症目的: 適応外使用であり、自由診療(全額自己負担)
- 国内承認薬: 同じ成分のゼップバウンドが肥満症治療薬として2025年3月に保険適用(マンジャロとは別製品)
- 副作用: 消化器症状が主。急性膵炎・胆嚢関連にも注意
SNSなどで「マンジャロでダイエット」という情報を目にする機会が増えていますが、日本での承認適応は2型糖尿病のみであることを正しく理解したうえで、必ず医師に相談していただければと思います。
よくある質問(FAQ)
Q. マンジャロは日本で承認されていますか?
はい、マンジャロ(チルゼパチド)は2022年9月に日本で2型糖尿病の治療薬として承認されています。ただし、肥満症への適応は承認されていません1。
Q. マンジャロは保険適用ですか?
マンジャロは2型糖尿病の治療に対してのみ保険適用です。肥満症やダイエット目的での使用は適応外となり、自由診療(全額自己負担)です1。
Q. マンジャロを自由診療で使う場合の費用はいくらですか?
自由診療の費用はクリニックにより異なります。保険が適用されないため全額自己負担となります。事前にクリニックへ確認することをおすすめします。
Q. マンジャロは肥満症に使えますか?
チルゼパチドは日本でも「ゼップバウンド」という商品名で肥満症治療薬として承認されています(2025年3月保険適用・4月発売)。ただし、当院が扱うマンジャロは2型糖尿病治療薬としての承認製剤であり、ゼップバウンドとは別製品です。マンジャロを肥満症目的で使用する場合は適応外使用(自由診療)となります1。
免責事項
- ※この記事は医療情報の提供を目的としたものであり、特定の治療法を推奨するものではありません。治療の判断は必ず医師にご相談ください。
- ※マンジャロ(チルゼパチド)は日本では2型糖尿病のみが承認適応です。肥満症・ダイエット目的での使用は適応外使用(自由診療)に該当します。
- ※記事の内容は公開時点のものであり、承認状況・保険適用は変更される場合があります。最新情報はPMDA等の公式情報をご確認ください。
出典
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マンジャロ(適応外使用)に関する重要事項
ユアクリで扱うマンジャロ(チルゼパチド)を肥満・ダイエット目的で用いる場合の前提です。
- 痩身(肥満・ダイエット)は国内で承認された効能ではありません(適応外使用)
- 個人輸入ではなく、医師の診察にもとづく国内承認品の個別処方でお渡しします
- 国内には肥満症で承認された医薬品(ウゴービ=セマグルチド、ゼップバウンド=チルゼパチド)が別に存在します
- 諸外国の安全性等の情報は、国内承認薬と同水準に整理されていない場合があります
- 適応外使用のため、医薬品副作用被害救済制度の対象外です
- 主な副作用に吐き気・嘔吐・下痢・便秘などの消化器症状があり、低血糖等のリスクもあります。効果や副作用には個人差があり、医師の診察が前提です
参考文献